8月22日/ソウル・ホノルル・SF・BM旅行

2023, 08, 22

ホテルのモーニングを食べる。甘いものが多くて友人はあまり食べない。アメリカだとオートミールは甘くして食べるのが普通みたい。

 


ドライブだ!水族館に連れて行ってくれる。色々なことを話す。好きな音楽とか映画とか。友人はruben ostlundという映画監督、The coupというラッパー兼映画監督が好きだと教えてもらう。

 


水族館まで、サンフランシスコからロサンゼルスまで続くという長すぎる道を走る。走り通すと車で8時間かかるらしい。

景色が壮大!スピルバーグの映画みたいな景色がずっと広がっていて興奮する。つまり、巨大な木や草や崖や岩場や海以外に何もない。電波も悪い、もしくは届かなくて、そこに文明(道)はあるのに少し迷い込んだら死にそうな感じの場所ということだ。

 


道の途中にはモバイルハウスもあって、Shrinking housingだ!と興奮する。Shrinking housingとは様々な理由で縮小していく世界の居住スタイルを指す。ハウジング(≒住宅)の社会学の分野でいま注目されている言葉だ。特に欧米では、中流階級でも裕福でない若者がマイホームを持てなくなっており、狭い住宅や賃貸住宅に住むようになっている。こうした30代かそれ以下の若者は、賃貸に住むしか選択肢のない世代といった意味合いで “Generation Rent” と呼ばれる。

 


前期のゼミはShrinking housingがテーマだった。文献によれば、モバイルハウスに住む人の殆どは「自由な暮らし」に価値を見出しており、一部の人々は「行政に頼らない暮らし」や「環境的でサステナブルな暮らし」を実践しようとしている。実際、モバイルハウスの広告表現を分析した結果、freedomなどの自由を表す言葉を使ってポジティブに宣伝されているという。

 


しかし、インタビュー調査の結果は、そうした様々な価値を見出してモバイルハウスに住んでいるほぼ全ての人が、同時に家選びにおける経済的な問題をも語ったという内容だった。つまり、事情をよく聞いてみれば経済的な事情から受動的にshrinkingなモバイルハウスに住んでいるように思えるにもかかわらず、住人たちは「自由な暮らし方」を能動的に選んだように語っていると言うのだ。

 


自分の置かれた状況をポジティブに価値づけて受け止めてハッピーに生きようとすることは全く否定しがたいし、私もよくやる。というかほぼそうやって生きてきてると言っても過言ではないと思う。ただ、モバイルハウスに関して言えば、問題は決して「自由」ではないという点だろう。trailer houseは動かすのが大変すぎて結局のところ移動の自由がないという。car houseも駐車可能なスペースがなくて移動を強いられるなど、決して自由な場所に住めるような形態ではないという。Mobileという名前に反して、多くのモバイルハウスには移動の自由がないと論文は述べていた。

 


今日trailer parkを訪れて、それが紙上の言論ではなくある程度の真実であることを確信した。ページの最後に添付する写真を見てほしいのだが、私の見たtrailer park の trailer達からは動かした形跡も動かすための意図も見つけられなかった。むしろ、柵で囲い込んだり花壇や庭を作ったりして、まるで普通の不動の住宅のように住んでいる。実際にtrailer houseはかなり大きくて、論文の通り動かすのには苦労を要することも想像された。ただ、shrinking housing とは言うものの、日本の狭い住宅に慣れ親しんでいる私からすればむしろ広くて住みやすそうだとまで感じるが。断熱性能以外は。

 


trailer Parkの近くにはtrailer car house(トレーラーハウスが車と一体化しているもの)もあった。移動しやすい代わりにtrailer house よりは狭い。こうしたtrailer car houseやcar houseは trailer Parkの近くだけでなく、道の途中でも沢山見かける。日本ではモバイルハウスはまだオルタナティブな暮らし方でしかないと思うが、カリフォルニアではこうしたモバイルハウスが本当に一般的な選択肢になっている(これは現地の友人お墨付きの認識なので、断定形で書いた)。

 

 

 

「モバイルハウスについてどう思う?」。折角なので、その友人に聞いてみる。「あれは貧困な人々が住む家だ」。友人は即答した。論文でわざわざ分析しなくても、感覚レベルではすでにモバイルハウスイコール自由ではなく貧困という認識があるんだな。

 


永遠にスピルバーグ世界観で一向に水族館へ着かない。朝出たのにもう13時過ぎだ。メキシコ文化の地域だからと本格的なメキシコ料理の店に連れていってくれる。Michelada という、ビール×マンゴージュース×チリペッパーを混ぜたハードな飲み物をいただく。これを更に、チェリーキャンディとチリペッパーでコーティングされた重いストローで飲む。アルコール入りだし味が強い。食事はBIRRIAというとても美味しくて量のある肉料理をいただく。

 


更に車で約1時間、やっと水族館に着いた!Monterey Bay Aquariumという。目の前までアシカが来てくれてくるくると水を旋回するのが可愛い。沢山のくらげが見られて満足する。くらげ大好き。Predatory tunicate(オオグチボヤ)という深海生物を初めて見る。インパクトのある姿をしていて、カンブリア紀やエディアカラ紀の植物っぽい海の動物に似ている。さらに発見されたばかりで学術名のない海の生物を紹介する区画もあって豪華だ。

 


残りはドライブで、17-mile driveという有料道路やMonastery Beachに行く。ずっと海岸が広がっていて綺麗だ。海は冷たくて泳げない。砂浜に子供が絵に描くような鳥の足跡があり嬉しい。論文で読んだもの、映画で観た景色、都市伝説的なうわさで聞いただけのもの・ひと・しごとなどが実在していたことを自分の目で見られるとかなり興奮する。車から夕陽を見る。

 


知らなかったのだが、夜の宿泊場所はtrailer car houseだった!trailer parkで見たものより少し小さく感じる。一部屋に機能が集約されたリビングキッチンと寝室の2部屋に加えて小さなシャワールームとトイレがあり、日本の1DKくらいだ。あらゆる壁面、余剰スペースが収納になっていて親しみを感じる。トイレはタンク式で紙を流してはいけず、ゴミ箱に捨てる。全然住めるが、人が歩くたびに震度2-3の地震が来たかと思うくらいに揺れるのが気になる。突然友人がにやにやし始めたので何かと尋ねると「trailer houseでパートナーがおならをしたらどうするか?というニュースを読んだのを思い出した」などと仰った。確かに重要な問題だ!

 


合法の薬をもらって試してみたけどあまり効かなかった。

 

 

f:id:sifonkeiki:20230826141458j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141552j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141450j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141544j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141501j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141534j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141516j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141541j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141454j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141527j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141505j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141548j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141509j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141523j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141512j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141537j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141519j:image
f:id:sifonkeiki:20230826141531j:image